新鮮で綺麗な水を飲むために、浄水器を自宅に常備している家庭は多いでしょう。
しかし、定期的に浄水器カートリッジを交換しないと、十分な性能を発揮できなくなる可能性があります。
そのため、交換時期を把握し、性能を維持することが大切です。
本記事では、浄水器カートリッジを交換しない場合のリスクや、交換が必要な理由と時期の目安について解説します。

浄水器のカートリッジの役割

浄水器のカートリッジは、水道水に含まれている不純物や汚れを除去する役割を持っています。
しかし、浄水器を使用するにつれて不純物や汚れが蓄積し、放置すると不衛生な状態になってしまうのです。
これにより浄水器の能力が低下するため、定期的にメンテナンスをおこない、適切な時期にカートリッジを交換しましょう。
カートリッジの内部には、主に活性炭フィルターや中空糸フィルターが搭載されています。
活性炭フィルターには、カルキ臭やカビ臭などが軽減できる役割があり、美味しく水を飲むために必要な機能です。
一方、中空糸フィルターは赤さびや一般細菌などを取り除く役割があり、安全に水を飲むために働いてくれます。
それぞれのフィルターが正しく機能するために、カートリッジは適切な時期に交換し、性能を十分に発揮させることが大切です。
浄水器のカートリッジを交換しないと何が起きる?
浄水器のカートリッジは、交換するたびに費用がかかるため、購入を後回しにする人が少なくありません。
また、交換の手間もかかるので、長期的に怠る人も多いようです。
しかし、浄水器のカートリッジは定期的に交換しないと、さまざまな問題が発生する可能性があるため、早めの交換が重要です。
浄水器のカートリッジを交換しない場合、下記のような問題が起こる恐れがあります。
- 浄水能力の減少
- ゴミやカビが健康に与える影響
- 目詰まりで浄水器が故障するリスク
浄水能力の減少
浄水器のカートリッジを交換しないと、水道水に含まれている不純物や汚れを除去する能力が低下します。
最悪の場合、浄水能力が減少し、不純物がそのまま出てくることがあるかもしれません。
フィルターに留まっている不純物が出てくることはほとんどありませんが、浄水能力は著しく低下するでしょう。
浄水器のカートリッジを交換しないことで、下記のような不純物が残ってしまう恐れがあります。
- 残留塩素
- 総トリハロメタン
- 溶解鉛
- カビ臭
- テトラクロロエチレン
- トリクロロエチレン
- ジブロモクロロメタン
- ブロモジクロロメタン
- クロロホルム
- ブロモホルム
これらのなかには、トリハロメタンのような発ガン性物質が含まれており、健康を害する恐れがあります。
浄水器の性能を落とさないためにも、カートリッジは定期的に交換しましょう。
ゴミやカビが健康に与える影響
浄水器のカートリッジを交換しないと、フィルターにゴミやカビが溜まり、綺麗な水が飲めなくなる恐れがあります。
ろ過能力がない状態では、水道水がそのまま出るだけでなく、フィルター内に蓄積したゴミやカビが混ざり、水を汚染する可能性があります。
その状態の水を飲み続ければ、体に害を与える恐れがあります。
健康を守るためには、適切なタイミングでカートリッジを交換し、いつでも綺麗な水が飲めるように心がけましょう。
また、ゴミやカビがカートリッジに溜まっていくと、臭いや味に影響を及ぼします。
水が美味しくなくなる原因となるため、カートリッジの交換時期を把握しておきましょう。
目詰まりで浄水器が故障するリスク
浄水器のカートリッジを交換しないと、ゴミやカビで目詰まりを起こす危険があります。
目詰まりが発生すると、水圧によってカートリッジが破損するケースがあり、浄水器自体を買い替えないといけなくなるかもしれません。
しかし、定期的にカートリッジを交換しておけば、目詰まりを防ぎ、安心して浄水器が利用できます。
浄水器を長く利用するためには、カートリッジを定期的に交換し、目詰まりのリスクを低減させましょう。
また、目詰まりが発生していると、水の出が悪くなります。
不調を感じたときは、速やかに浄水器のカートリッジを交換させましょう。
浄水器のカートリッジ交換の目安・時期

浄水器のカートリッジを交換しないと、水の味が変わるだけでなく、健康を害する恐れがあります。
問題が生じる前に、浄水器のカートリッジを交換して適切な状態で水を飲みましょう。
この項目では、浄水器のカートリッジ交換の目安や時期について、下記の内容を解説します。
- メーカーによる使用期限の目安
- 使用流量による使用期限の目安
- 長期間使用しなかったとき
メーカーによる使用期限の目安
浄水器のカートリッジには、メーカーによる使用期限の目安が事前に定められています。
この使用期限は、カートリッジが最適な性能を発揮できる期限を示しており、その期間を超えての利用は性能に問題が生じるかもしれません。
また、一部の浄水器には、カートリッジの交換を知らせてくれる機能が搭載されている商品があります。
点滅や音など、交換を知らせる機能の内容はさまざまですが、交換時期を把握する指針になるでしょう。
メーカーによって使用期限の目安は違いますが、一般的には2~12ヶ月程度が交換時期に設定されています。
期限が過ぎると、フィルターの効率が低下するので浄水の質は徐々に低下し、水の味が落ちる可能性が高いです。
メーカーによる使用期限は購入前に把握しておき、適切なタイミングで交換しましょう。
使用流量による使用期限の目安
使用期限の前に、カートリッジの交換時期が訪れるケースがあります。
それは、使用流量が多く、ろ過性能が低下した場合です。
使用流量が多いほど、カートリッジに蓄積されるゴミや不純物は増えます。
その結果、使用期限に達していなくても、水の味が落ちたり、水の出が悪くなったりすることがあるでしょう。
使用流量による使用期限の目安は、メーカーによって異なります。
交換時期を知らせてくれる浄水器もあるので、事前に確認しておき、タイミングを見計らって交換を検討しましょう。
また、使用流量が多くなくても、工事や断水直後の水はいつもよりも不純物が多く、カートリッジへの負担が多くなります。
その影響で、ろ過性能が落ち、目安よりも早くカートリッジを交換しないといけなくなるケースもあるので注意が必要です。
長期間使用しなかったとき
一般的に浄水器は、水を常飲するために設置されるため使用頻度は高くなります。
しかし、何らかの理由で長期間使用しなかったときは、カートリッジ内で雑菌が繁殖して目詰まりを引き起こすことがあるので気を付けましょう。
メーカーによってトラブルが生じる期間は異なりますが、一般的に半月以上使用しなかった浄水器は問題が生じやすいです。
雑菌が繁殖している状態で浄水器を使用すると、水の味が損なわれるだけでなく健康を害するリスクがあるので気を付けてください。
日常的な浄水器カートリッジのお手入れが重要
浄水器のカートリッジを交換しないと、味や臭いが気になるだけでなく、健康を害する可能性も出てきます。
ゴミや不純物がフィルターに溜まると、ろ過性能も発揮されず、本来の役割を果たしてくれなくなるでしょう。
また、こまめにお手入れをすれば、ゴミや不純物も溜まりにくくなり、カートリッジの負担を減らすことができます。
カートリッジのお手入れ方法はメーカーによって異なりますが、1週間に1回を目安にカートリッジ自体を取り出して水洗いしてください。
そうすれば、綺麗な状態を維持するきっかけになります。
味も変わらず、継続的にろ過性能を発揮してくれるはずです。
まとめ
浄水器は使い続けると、徐々に不純物やゴミが溜まり、水の味や安全性などの性能を落とす可能性があります。
最悪の場合は、浄水器の破損を引き起こし、買い替えを余儀なくされるリスクがあるでしょう。
定期的に浄水器のカートリッジ交換をしないと、健康を害する可能性があるので、メーカーによる使用期限はしっかり守ってください。
今回紹介した、浄水器のカートリッジ交換の大切さを把握したうえで、交換時期を守って浄水器を利用していきましょう。